写真を撮っていると
人間の表情というものについてよく考える。
明るい笑顔の裏に悲愴が隠れていて
はたまた真剣な眼差しに奥行きがなかったりする。
「歓びを歌にのせて」というスウェーデン映画のワンシーンに
夫からDVを受けた女性が、同じく不幸を背負った男と目をあわせ
最高の笑顔をつくるシーンがある。
過酷な日々の現実につぶされそうなシチュエーションから
溢れ出た感情は「歓び」だった。
この歓びはDVを歓んでいる訳では決してなく、
それを経験した自分、その時間を生きた自分への喝采なんだ。
あたかも、「私たちは ok ね、、」と言っているかのごとく。
DV→笑顔 、普通には考えられないこんな感情表現が
繊細なリアリティを伝えていた。
理屈じゃないし、ロジックでもない。
人間ってそんな単純じゃない。
yoshiki
p.s. 写真は上野のゴリラくんの表情 !